林亮次-5 絵志野茶碗 見込み [志野]
林亮次の絵志野茶碗の見込みです。写真では、茶碗正面を下にしています。
口縁は乱れのある真円で、口縁の厚みも均一ではありません。3時位置くらいが少し薄くなっていて、且つやや外に向かって傾斜しているので、ここを飲み口にするのが良いです。ここは、正面から見ると右90°の位置ですから、某茶道流派の作法(茶碗を時計周りに90°回してから飲む)に合っています。
写真では分かり難いですが、見込みの底には浅い茶溜りが成型されています。また、不思議と見込みの貫入が、この茶碗の各所の貫入の中では一番目立ちます。更に、やはり写真では見えていないですが、右の内側面には緋色が強く出ています。こうして、一見動きのない見込みに見えますが、全体として割りと退屈しない景色となっています。
つづく
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