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川嵜和楽-1 白楽 正面 [楽・京]

川嵜和楽01_01
 川嵜和楽の白楽茶碗です。多分、七代(1936-)の作だろうと思うのですが、当代(八代 1972-)作かも知れません。林の図が描かれていて、その図の部分を正面としています。

 リーズナブルな価格の作品が多く、しかも中古となると数千円もしないようなレベルで取引される事が多い川嵜和楽の楽茶碗ですが、それ故に気楽に購入して使えるというメリットもあります。また、何らかの絵や文様が描かれている作品が多く、そういう部分も親近感を抱きやすい作家さんだと思います。ただ、私の場合、楽茶碗のコレクションを揃える上で、白楽も持っておきたいという思いから、これを購入したのであって、実は絵が描かれた茶碗は、あまり好きではありません。ですから、出来るだけ地味な絵柄を選んでいます。

 やっぱり地が白いと何かの絵を描きたくなるというのが人の性なのかも知れません。或いは、絵を描くための白地という見方もあるでしょう。白楽で絵が描かれていない作品は、極めて少ないように思います。絵ではなく、真っ白な地に入った貫入の景色を楽しむのも悪くないのではないかと思うのですが・・・。

 この茶碗では、静かな林と奥の山の景色が、水墨画のようなタッチで描かれています。フォルムは典型的な楽茶碗のそれで、口縁には五山がしっかり整形されています。茶道で言う所の「お稽古用」とか、日常的に抹茶を嗜むのに使うとか、茶碗に出しゃばるような雰囲気がないので、そういう使い方に向いていると思います。

つづく








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U3

やはり使ってこその茶碗ですね。
by U3 (2019-08-12 17:00) 

笹九百家

U3さんへ
仰る通りだと思います。眺めるだけでも良いですが、やはり実際に抹茶を入れて、手に持って、口を付けて抹茶を頂いた方が、その茶碗の良さが体に沁み込んできます。
by 笹九百家 (2019-08-18 21:09) 

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