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中村与平 お福茶碗 見込み [磁器]

お福茶碗_01
 京都の清水焼という事になるのでしょうか。中村与平(1950~)のお福茶碗です。これも以前から我家にありました。多分、やはり何かのお土産で貰った物だと思います。

 ふくよかで柔和な顔の表情がイイ感じです。

 中村与平の色絵磁器は、新品でも買いやすい価格の物が多く、描かれている絵が気に入れば悪くない選択だとは思うのですが、ただ、このお福茶碗に関しては・・・。う~ん、どうでしょう、私はこれで抹茶を点てる気にはどうしてもならないんです。抹茶を味わうための茶碗と言うより、贈答品、縁起物、お土産とか、そういう感じの器だと思うのです。それに、実際にこれに抹茶を入れると、せっかくのお顔が見えなくなってしまいます。飲み終った後も、やはり底に残ったお茶がお顔の邪魔になります。ですから、私はこの茶碗を一度も使った事がありませんし、鑑賞のために取り出すという事もありません。

 見込みに顔が描かれ、器自体の造形も顔の輪郭にしてある抹茶茶碗というのは、このお福茶碗の他にも、「おかめ」とか「ひょっとこ」とかもあるようで、一つの伝統定番となっています。この分野だけのコレクターも何処かに居そうです。面白い存在ではあります。

つづく