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加藤芳比古-2 瀬戸黒茶碗 正面 [陶器その他]

加藤芳比古02_01

 美濃の作家・加藤芳比古(1946-)の瀬戸黒茶碗です。加藤芳比古の茶碗を取り上げるのは、これで二つ目です。写真では、高台脇の掻き銘を向かって左90°の位置に持って来て、この向きを正面としています。

 器表面の艶が強く、周囲の景色を反射してしまって、結果的に赤みがかった色に写ってしまっていますが、実際の色彩は見事に真っ黒です。シルエットは正方形に近い半筒で、轆轤目は見えず、箆削りによるゴツゴツした不規則な仕上がりが大変力強い景色を作り出しています。山中の岩石を思わせるこうした造形は、私の好物です。(笑)

 ただ、平面が各所にあって、且つ艶が強い黒茶碗を写真に収めようとすると、意外に苦労するというのが、今回の撮影で良く分かりました。昼間の自然光で撮影しようとすると、周囲も非常に明るいので、周囲の情景が露骨に映り込み、黒い茶碗が色彩豊かな茶碗に写ってしまいます。それで、今回は夜の室内で、人工の明かりを控えめに使い、カメラの感度を上げ気味&露光時間長めで撮ってみました。更に、撮影後に写真現像加工ソフトでホワイトバランス等を結構調整しています。それでも、少し赤い色が残ってしまいました。これが今の私の機材と技術の限界です。orz もっと実物に忠実な写真にするには、撮影ボックスとかが必要かも知れません。

 このように撮影や現像に苦労した茶碗ではありますが、実際に手にしてみると、ゴツゴツした造形にヌルッとした艶のある表面が合わさって、独特な感触が楽しめます。

つづく












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