加藤芳比古-1 赤志野茶碗 背面と両側面 [志野]
加藤芳比古の赤志野茶碗を各方向から写しています。上の写真が背面で、二枚目が正面向かって左側面、三枚目が右側面(掻き銘側)です。
これらの写真を撮影した際に、向きが微妙にずれてしまって、それぞれ完全に90°ずつ方向転換しているという訳ではないのですが、おおよそ全体像は見ていただけていると思います。
背面では長石釉が流れた白色の部分と緋色の部分とのコントラストがはっきりしていて、赤志野らしい景色になっています。コントラストが明確な部分は左側面にもありますが、右側面に於いては白色と緋色の境目がグラデーションになっています。このように部分によって色の出方や混ざり方がランダムに変化して行くのは、志野焼の美しさを構成する一つの大きな特徴です。
一方、各方向から見るシルエットに関しては、やや単調です。右側面で胴の段が殆ど消えているという違いぐらいしかありません。この辺りをどう評価するかで、この茶碗に対する好みが分かれそうです。
つづく
コメント 0