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番浦史郎-1 粉引茶碗 正面 [楽・京]

番浦史郎01_01

 京都に生まれ、伊賀上野で作陶していた番浦史郎(1941ー2001)の粉引茶碗です。写真では、高台脇の掻き銘を向かって左90°の位置に持って来て、この向きを正面としています。

 番浦史郎の作品については、伊賀上野で作陶していたとは言え、所謂「伊賀焼」を作っていた訳ではなく、古美術商等での分類では「京焼」に入れられる事が多いようです。北大路魯山人の弟子であった河村熹太郎に師事したそうですから、魯山人の孫弟子という事になるのでしょうか。

 この茶碗は、「粉引」の名前通り、粉をひいたような表面が繊細なイメージを醸し出しています。また、造りが全体的に薄手で、腰の辺りのふくよかな曲線から口縁に向かっての直線的な造形、そして竹の節のようになって少し荒々しい高台といった要素が、全体として独特なバランスを構成しています。

 更に、この正面から見ると分かり難いのですが、この茶碗には所々に石爆ぜがあり、それも大きな見所になっています。

つづく












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