安藤日出武-3 志野 背面と両側面 [志野]
安藤日出武の三つ目の志野茶碗を各方向から写しています。上の写真が背面で、二枚目が正面向かって左側面（搔き銘側）、三枚目が右側面です。
正面ほど緋色の出方が多くはないですが、どの面も凡そ同じような景色です。けれども、緋色の出方や気泡、釉薬の流れ具合や器の凹凸が、どれも自然と不規則に現れており、見ていて飽きません。勿論、茶碗というのは人工的な造形物ではありますが、そこに自然な不規則性が混ざり込んで来る事によって、癒しを感じさせる美しさが生まれています。自然な不規則性が多く混ざり込んで来るのは、志野茶碗という物の特徴でもあります。
志野茶碗というのは、例えばネットオークションサイトでの出品件数や落札価格を見ると、抹茶茶碗の中でもトップクラスの人気があります。それは、志野茶碗が持つ自然な不規則性に由来する美しさが、多くの人を魅了するからなのでしょう。
つづく
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