中野陶痴-4 絵唐津 正面 [唐津]
佐賀県唐津市にある中野窯の四代・中野陶痴(1916-2012)の絵唐津茶碗です。中野陶痴の茶碗は、これで四つ目です。写真では、絵が描かれている所を正面としており、ここを正面とすると窯印は背面側に来ます。
描かれている絵が何なのか良く分からないのですが、オーソドックスな絵唐津だと思います。
碗形のフォルムは全体的に乱れが少なく、かなり整っていて薄味なのですが、釉薬のムラや細かい凹凸と浅い轆轤目が自然な不規則性を残しており、そこが味わいとなっています。楽焼や萩焼、或いは志野焼とかと比べてフォルムに乱れが少ないのは唐津焼全体の傾向だと思いますので、そういう意味でもこの絵唐津はオーソドックスな一品だと思います。
個人的な好みから言えば、もう少し乱れがあった方が良いのですが、四代・中野陶痴の作品は中古市場でかなり安く購入する事が出来、コレクションに唐津を一つ増やしたいと思った時に手を出しやすいので、ついつい買ってしまいます。(笑) フォルムに乱れの少ない茶碗は実用上の扱いが楽なので、これはこれでOKです。
つづく
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