新庄寒山ー3 萩焼茶碗 高台と窯印 [萩]
新庄寒山の三つ目の茶碗の高台と窯印です。高台の写真では茶碗正面を上にしています。
高台は乱れの少ない真円で、兜巾もそれなりに成形されていますが、高台内は毛羽立たせた仕上がりで、高台脇を見ても砂粒混じりの陶土を薄い釉薬を通して見る事が出来、それらの色調も含めて、全体として意外に動きのあるダイナミックな景色です。土見せはありませんが陶土の味わいが伝わりますし、また、ここでも青灰色と乳白色のコントラストが美しいです。
近年の萩焼では、白い釉薬を強く縮れさせて梅花皮にし、それによってダイナミックな景色を作るという手法が増えているように思いますが、十三代・新庄寒山の作品では釉薬を縮れさせる事が殆どなく、それでもこれだけ動きが感じられる景色が作れています。それが今から見ると返って新鮮に感じます。
窯印はいつもの「寒山」です。分かりやすくて良いと思います。
という事で、十三代・新庄寒山の茶碗の三つ目でした。青灰色と乳白色のコントラストが味わい深い良品です。
おわり
コメント 0