林亮次-3 志野 背面と両側面 [志野]
林亮次の三つ目の志野茶碗を各方向から写しています。一枚目が背面で、二枚目が正面向かって左側面、三枚目が右側面(掻き銘側)です。
背面では、緋色のムラが最もダイナミックに出ていて、アグレッシブな景色になっています。左側面には3本目の縦線があって、変化のある景色を作っています。一方、左側面では、正面や背面の景色が両脇に見えるので補ってはいますが、緋色のムラの出方も地味で、ちょっと静かな景色です。こうして全体的に景色の統一感がありながらも、夫々の面に個性があって、見ていて飽きません。
釉薬には全体に細かい気泡が入っています。そして、緋色が強い部分は艶なし、白い部分は艶ありの表面になっていて、それらがランダムに表面を覆い、独特の雰囲気を醸し出しています。イイ感じです。
つづく
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