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林亮次-3 志野 正面 [志野]

林亮次03_01
 岐阜県土岐市にある荘山窯の三代目・林亮次(1940-)の志野茶碗です。林亮次の茶碗は、これで三つ目です。写真では、最もそれらしい部分を正面として写しています。ここを正面とすると、掻き銘は向かって右のやや手前、2時位置くらいに来ます。

 こういうのを性に合うと言うのでしょうか、林亮次の志野茶碗には不思議と心惹かれる作品が多いです。これも一目見てピンと来て、思わずネットオークションで落札しました。

 端反りの口縁から腰に向かって少し広がるボテッとした造形は、ちょっとカワイイ感じに仕上がっています。茶碗直径も11cmを切っていて、大きさ的にもカワイイ感じです。

 鬼板で3本(正面に2本、向かって左側面に1本)の縦線が描かれていますが、それ以外は全体にオレンジ色の緋色がムラムラと出ていて、フォルムと合わせて、ちょっとミカンのような見た目です。写真はかなり明るく写したので分かり難いですが、緋色の出ていない白い部分は、ちょっと灰色っぽい発色になっていて、鼡志野のような雰囲気もあります。

 3本の縦線は、多分何の意味もないのだろうと思います。作為なく入れられた線は、自然な乱れがあって、ムラムラした背景と良くマッチしています。釉薬の厚みがそれ程ないので、あまり立体感のない釉景ではありますが、この縦線がアクセントになって、退屈さがありません。

つづく












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