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林亮次-6 絵志野茶碗 正面 [志野]

林亮次06_01
 土岐の陶工・林亮次(1940-)の絵志野茶碗です。林亮次の作品を取り上げるのは、これで六つ目になります。写真では、絵の描かれている箇所を正面としています。この向きで、高台脇の搔き銘は向かって右90°の位置に来ます。

 同じ作家の茶碗を一体幾つ持ってるんだ? という話ではありますが、私が初めて購入した作家物の茶碗が林亮次作だった事もあり、この作家の作品は私の感覚と妙に波長が合って、ついつい買ってしまうんです。(笑)

 また、絵の描かれている茶碗は余り好きではないのですが、これくらいなら未だ許容範囲ですし、「絵」という人為的な部分を、釉薬の自然な乱れが侵食して行っている姿が、作為と無作為の混在する美しい光景ともなっていて、これならこれで楽しめます。

 絵は千鳥と橋の欄干でしょうか。その絵の上から自然に流れた釉薬やら施釉時の指跡やらが重なって、自然な乱れのある景色に仕上がっています。釉薬は細かな気泡により少しマットな雰囲気になっており、緋色は橙色と桃色の中間くらいの微妙な色調です。また、少し端反りになっている半筒の姿は、全体に丸みを帯びつつ適度に乱れがあり、とても可愛い形です。大きさもやや小ぶりなので、余計に可愛く見えるというのもあります。若い女性が使うと似合いそうな茶碗です。

つづく












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