SSブログ

高橋楽斎-1 信楽茶碗 見込み [炻器]

高橋楽斎01_05
 四代・高橋楽斎の信楽茶碗の見込みです。写真では、茶碗正面を下にしています。

 上から見た形は乱れの少ない真円で、口縁もほぼ均一です。ですから、何処に口を付けて抹茶を飲んでも、口当たりや飲みやすさは同じです。飲み口を気にする必要はありません。

 見込みの底には小さめに茶溜があって、それの縁が微妙に盛り上がっています。また、外側と同様に見込みの中にも自然釉はかかっておらず、陶土の砂粒などでザラザラしています。こういう作りだと、茶筅を傷めやすいので嫌う方もいらっしゃるようですが、私個人としては、こういう荒々しく整わないテクスチャーは大好きです。

 もっと良く観察すると、陶土に含まれる長石の砂粒が溶けて噴出している箇所や、小さな亀裂や穴なんかもあり、こういうのを野趣溢れる景色と言うのでしょうか、人智を超えた土と炎が織り成す素晴らしい景色があります。この辺が信楽の良さだと思います。

つづく












nice!(13)  コメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 13

コメント 2

U3

信楽焼の良さに同感です。
あのゴツゴツ感は瀬戸物ののっぺりつるりでは決して味わえない。
by U3 (2021-09-01 14:39) 

笹九百家

U3さんへ
確かに磁器とは随分と違うゴツゴツ感は土物の醍醐味です。ですので、私の茶碗コレクションは土物が殆どです。(^^ゞ
by 笹九百家 (2022-01-02 12:27) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。