SSブログ

中野陶痴-5 青唐津 正面 [唐津]

中野陶痴05_01
 佐賀県唐津市にある中野窯の四代・中野陶痴(1916-2012)の作品と思われる青唐津茶碗です。中野陶痴の茶碗は、これで五つ目です。「思われる」と表記したのは、この茶碗では窯印の類が見当たらず、四代・中野陶痴の作である事を示すものが箱書きのみであるからです。箱書きでは、蓋裏に「青唐津 陶痴造」とありますが、箱と中身が入れ替わっている可能性もあるので、箱書きだけでは確たる証拠にはなりません。ただ、上の写真ではやや白っぽく写っていますが、実際の茶碗はもう少し緑がかっていますので、これを「青唐津」と言うのは合っています。ですから箱書きと茶碗に矛盾点がなく、箱と中身は合っている可能性が高いです。
 尚、写真では茶碗正面をテキトーに決めています。向きの指針になるような目印が何もなく、どの方向から見ても同じような見た目なので、そうしています。

 これを買った当時、何か唐津の茶碗が欲しくなっていて、且つ資金がそんなになかったので、お手頃に買えるイイ感じの唐津茶碗を探していました。そこでオークションサイトに出ていたこれを見付けたのですが、中野陶痴の作品なら既に幾つか持っていて馴染みがありますし、茶碗の見た目も悪くありません。しかも、かなりのお手頃価格。それでついつい買ってしまったという次第です。ただ、実物が手元に届いて、窯印が見当たらない事に少々がっかりしました。やはり作者を示す確たる証拠がないと、ちょっと心許ない所です。

 でも、まぁ、作者が誰とかを考えなければ、そこそこ悪くない茶碗だと思います。やや大ぶりで直線的な碗形の造形に、恐らく灰混じりの釉薬による緑がかった独特の色合い、砂粒混じりの荒い表面に、乱れた轆轤目・・・。安くで入手して気楽に使い込むには十分な味わいのある茶碗だと思います。

つづく












nice!(15)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 15

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。