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加藤健-4 引出黒 正面 [陶器その他]

加藤健04_01
 美濃の陶芸作家・加藤健(1947-)の引出黒茶碗です。加藤健の茶碗としては四つ目になります。写真では、高台脇の搔き銘を向かって左90°の位置に持って来て、この向きを正面としています。

 この茶碗の箱書きには「引出黒」と書かれています。美濃の作家が作る引出黒ですから、一般的には「瀬戸黒」と呼ばれる茶碗なのですが、美濃なのに「瀬戸」黒というのも如何なものかという気持ちがあるのだと思います。瀬戸黒の場合は、地域名の入らない引出黒という呼び方でも良いので、この茶碗をそのように呼んでいるのでしょう。その点、黄瀬戸も同じなのですが、黄瀬戸には別の呼び方がないので、黄瀬戸と呼ばざるを得ません。加藤健も、黄瀬戸は「黄瀬戸」と箱書きしています。

 加藤健の茶碗は、今までに志野を一つと黄瀬戸を二つ取り上げて来ました。この作家の作品も、価格の割りに私の心に刺さる物が多いです。基本的に奇を衒わないオーソドックスな作風で、不思議と私がイメージする各焼物の姿に近く、それにも関わらず奥深さや味わい深さも感じます。

 この茶碗は、少し胴が絞られた半筒のシルエットに、縦に幾つも箆が入れられ、硬質な緊張感があります。釉薬の艶は適度に抑えられ、それが渋い落ち着きをもたらしています。細かい気泡跡や、釉薬のムラや縮れによる凹凸も味わい深いです。こういう姿は、私がイメージする瀬戸黒に良く符合しています。

つづく



奥美濃園

奥美濃園

  • 場所: 岐阜県郡上市白鳥町長滝351
  • 特色: 10のスキー場へ車で25分・郡上八幡(郡上踊)へ40分・白鳥踊へ10分・白川郷(世界遺産)へ1時間



フェアフィールド・バイ・マリオット・岐阜美濃

フェアフィールド・バイ・マリオット・岐阜美濃

  • 場所: 岐阜県美濃市大字曽代字城下2001番地1
  • 特色: フェアフィールド・バイ・マリオットを拠点に地域の魅力を体感しながら自由にニッポンを渡り歩く



NIPPONIA美濃商家町

NIPPONIA美濃商家町

  • 場所: 岐阜県美濃市本住町1912-1
  • 特色: 美濃和紙で栄え1300年以上の歴史ある商家町で、築100年近い古民家を改装した10室限定の宿泊施設



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