田原陶兵衛ー1 萩茶碗 高台と窯印 [萩]
十二代・田原陶兵衛の萩茶碗の高台と窯印です。高台の写真では、茶碗正面を上にしています。また、三枚目の写真は、この茶碗の共布に押された窯印です。
高台は乱れの少ない真円です。兜巾は、かなりザクザクしていますが、しっかり作られています。その兜巾がある高台内と、箆で削られた高台脇は、かなり毛羽立たせた表面仕上げになっていて、腰から上の滑らかな表面仕上げと良いコントラストとなっています。
この高台の景色は、この茶碗の中で最も荒々しく力強いものとなっています。
窯印は「陶兵衛」です。当代(十三代)の窯印も「陶兵衛」なのですが、細部の形が違っています。十二代の窯印では、上の「陶」と下の「衛」の左右の縦線が四本でほぼ円を描いていますが、十三代の窯印では、上と下の縦線の間に大き目の隙間があって、一つの円にはなりきっていません。
・・・まぁ、人間国宝の窯元と違って、そうそう偽物が出回るような窯元でもありませんが、窯元や作者を特定するのに、窯印のディテールも一応押さえておく必要はあります。
という事で、十二代・田原陶兵衛の萩茶碗でした。自然の風景を思い起こさせる釉景が美しい茶碗です。
おわり
明けましておめでとう御座います
お健やかに初春をお迎えのことと存じます
旧年中は何かとお世話になり誠に有難うございました
本年も何卒よろしくお願い申し上げます
by yam (2021-01-02 16:34)
yamさんへ
こちらこそ、今年もよろしくお願いします。m(__)m
by 笹九百家 (2021-01-03 19:53)