SSブログ

中野陶痴-3 唐津 正面 [唐津]

中野陶痴03_01
 中野窯の四代・中野陶痴(1916-2012)の唐津茶碗です。中野陶痴の茶碗は、これで三つ目です。写真では、向かって左90°の位置に窯印を持って来て、この向きを正面としています。

 この茶碗の見た目は、ちょっと斑唐津のようでもあるのですが、一般的な斑唐津で使われている藁灰釉はもっとサラサラと流れるような釉景になるはずで、この茶碗のように如何にも粘度の高そうなドロッとした釉景にはならないと思うのです。藁灰釉の調合や焼き方によっては変わってくるのかも知れませんが、一応ここではこの茶碗を斑唐津とは言わない事にします。共箱にも「唐津茶碗」としか書かれていませんし。

 少し茶色がかった乳白色の釉薬がドロッと掛かり、そこにポツポツと斑が入っています。釉薬の厚みは良く分からないのですが、轆轤目も含めて、なだらかな凹凸が茶碗表面に見られ、全体的に優しい景色になっていると思います。

 小振りな碗形の造形には、僅かな乱れが見られ、それも景色の優しさの一部になっています。・・・不思議と心が落ち着く茶碗です。

つづく












nice!(15)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 15

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。